打者の心得 ケース 1    無死 走者1塁

(1)

右翼方面、特に1,2塁間に球を打つこと。

これによって走者は2塁に進み得るチャンスが増え、併殺される危険が少ない。もし安打となった場合は、一挙に3塁まで進み得るチャンスがある。

この場合インサイドの球を右翼方面(1、2塁間)へ打つことは難しいが 、真中もしくは外角球を狙って1,2塁間に打つことは自然であって無理のない打法である。

(2)

ヒットエンドランを強行する。

ヒットエンドランを成功させる為には、ヒットエンドランを強行するチャンスを いつに選ぶかが1つの大きな要素である。

(3) バント ・・・戦略性の把握と成功率のアップを目指せ

バントを多用する攻撃方法は、積極的な攻撃とはいえないが、ゲームの状況によっては避けて通れない戦略でもある。

だからこそ、バントを的確に行うには試合全体の進行状況から、ランナーや野手の位置、カウントなどを総合的に判断しなければならない。
また、高い戦略性の裏付けとして、個々の技術向上による成功率のアップが大切だ。

バント1(送りバント)
 高めのストライクゾーンに構え、確実に打球を殺す

 ●送りバントの構え
  
バントの構えには大きく分けて、両足を打つ体勢のままで上体だけ回して構
  えるスタンスと、両足をピッチャープレートに平行に取るスタンスがある。
  何れも肩と腰をピッチャーに正対し、視界を十分に取り、肩の力を抜いてボ
  ールを待つ。自分がやりやすいスタンスを選ぼう。

  POINT 肩と腰を開き、十分な視界を取る
  POINT ストライクゾーンの高めぎりぎりの場所にバットを構える。
      低い球に対しては、ひざを曲げて対応する。
  POINT  ボールの高低や、コースへの対応をしやすくするため、軽くひざを曲
      げておく。
  POINT  バッターズボックスのピッチャーよりに立つ。

 ●バントのミート
  打球を殺すことが、送りバントには欠かせない。
  バットの芯よりも、先端に近い部分でバントすると、打球を殺すことが出来
  る。
  ランナー1塁の場合は、1塁側へ、
ランナー2塁の場合は、3塁側へ転がし、
  それぞれファーストとサードに捕球させるのが、理想的。
  ベースラインぎりぎりに狙う必要はない。
 

  POINT  下の手を軸にし、上の手で転がす。角度を調整し、ひざの柔軟さで、
      コースや球種に対応する。
  POINT  バットは、必ずホームプレートの前に。
      ミートの瞬間は、ほぼ水平でなければならない。
  POINT  バントが完全に終わるまで、1塁へのスタートを切らない。

バントは目に見えない有力な攻撃方法であることを知らなければならない。
また奇襲攻撃である。
心して練習すれば誰にでも出来る攻撃力であるバントの巧拙は、その練習をしているかいないかだけのことである。
バントの成否は相手の虚に乗ずることが1つの大きな条件でもある。

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