『兵庫高校野球部員に期待するもの』 |
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―100年の歴史のある伝統に誇りと自信をもち、目標達成にむかって全力をつくそう!― |
1.「目標なくして挑戦なし」 |
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チーム目標、個人目標を明確にし、それぞれ具体的な課題、方法等も明確にし、目標達成にむかって、積極果敢に挑戦し、全力をつくすこと。「志」を立てれば最後までやり抜くという強い意志をもつことが肝要である。 |
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そのためには「努力は天才に優る」といわれている通り、ネバーギブアツプの精神で忍耐強く努力し、継続していくことが大切である。「継続は力なり」である。 |
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一人一人が、何故兵庫高校野球部に入部したか・・。どういう野球をし・選手になりたいか・・等目標、課題を明確にし、これまでの固定観念を捨て、''0"(ゼロ)からスタートしていくという、フレッシュな気持ちで、これまでのことを反省し、素直で、謙虚さを持ち、何事に対しても「やれば出来る」というプラス志向をもち対処していくことが必要である。 |
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たえず感謝の気持ちを忘れず、言葉づかい、礼儀作法等スポーツマンとして、又団体活動をしていくということを十分考えて言動をとっていくことも大切である。又用具類等物を大切にすることも大事である。 |
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ホウ(報告)、レン(連絡)、ソウ(相談)を徹底し、意思の疎通を図り、良好な人間関係、信頼関係をつくることがチームワーク、団結心を強固なものにしていくと考える。又時間厳守等約束、規則を守ることも肝要である。 |
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又チームの力、個人個人の潜在能力は十分あり、各自がこれらを信じ、自信を持つことである。 |
2.「明るく、厳しく、考える」野球を目指すこと |
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スポーツマンとして、絶えず明るく、又高校生としてキビキビした活気のある若者らしいプレーを期待するとともに、現状に満足することなく、自分に厳しく対処し、一味ちがう考える野球(シンキングベースボール)を目指してほしい。 |
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そのためにはT.P.O(その時々の状況)を十分把握し、いつもネクストプレー、自分の役割は何かを考えたプレー、サインプレー等を心がけてほしい。又集中力を高める工夫を考えてほしい。 |
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特に自己管理(健康・食事等も含め)をしっかりしていくことが大切である。 |
3.「シーズンオフの考え方、すごし方が大きな差をつけ、戦カアップに繋がる」 |
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何事においても基本が大切なことは申すまでもない。特に野球においては基礎体力である瞬発力、持久力、走力等をトレーニングにより強化し、パワーアップを図ることが必要で、筋肉トレーニング、走り込み(ロング、ショート両面)等により腹筋力、背筋力、脚力強化がポイントとなる。
基礎体力の強化は事故防止にもつながるものである。それには正しく適確な方法を考え、強い忍耐力を持ち、継続していくことがポイントである。 |
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体力、脚力不足の選手もシーズンオフの考え方、すごし方次第で見違えるほど成長した選手は高校野球のみならず、大学、社会人野球は勿論のことプロ野球選手においても枚挙にいとまがない。 |
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方法については集団で実施することは当然であるが、個人個人によって若干の体力差があり、個々に考えることが必要であるが、各自が自覚と自信をもてば一人でも十分出来る。
要はいかに自分に対して厳しく対処し、目標達成への強い意志をもつことが出来るか否かが鍵である。 |
4.「練習とは試合に勝つためにするものであり」又「不可能を可能にするためである」 |
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何のために練習するのか・・。それは試合に勝つためであり、不可能を可能にするためである。 |
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練習のための練習、ダラダラと時間をかけた練習は能カアップ、技術アップ、戦カアップにはならず短時問でも、目標を明確にし、メリハリをつけた効率的で集申した練習をし、一つ一つ目的をもった実戦的な練習をしていくことが肝要である。一人一人が明確な目標をもち挑戦していけば必ず道は拓けるものと確信する。 |
以上のことを十分考え努力し、継続していけば必ず目標を達成出来、又その過程が一人一人の成長に寄与し、ひいては人間形成(人格形成)に役立つものと確信するものである。 |
“兵庫高校球児のより一層のご健闘、ご活躍を祈る!!” |
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以 上 |
平成17年11月 |
田中博人 |
(経歴) |
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昭和30年兵庫高校卒業野球部主将、監督を務める。又甲南大学硬式野球部監督、阪神大学野球連盟代表理事、全日本大学野球連盟理事、同選考委員を歴任し、現在兵庫県大学野球連絡協議会代表 |
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甲南大学経済学部卒業、丸善石油(現コスモ石油)に入社。社会人野球も経験、同社関連会社代表取締役を歴任し、62才の定年で退任、その後、母校大学野球部の2度目の監督、アドバイザー等を経て現在に至る。又NPO法人(特定非営利活動法人)兵庫経営塾理事長でもある。69才 |