2012年(平成24年)9月1日 交流試合 兵庫高校グラウンド
 兵庫高校野球部OB(武陽野球倶楽部) 対 宇治山田高校野球部OB

 兵庫高校野球部OB(武陽野球倶楽部)は9月1日、兵庫高校グラウンドで三重県の宇治山田高校野球部OBと親睦試合を行った。全国高校野球選手権大会(当初は全国中等学校野球大会)が始まって2015年が100周年。第1回大会に出場した両校を始め10校のOBが甲子園に集まり大会を開く計画が進められている。そのプレイベントとして宇治山田側の呼びかけで、今回の親睦戦が実現した。試合は兵庫OBが逆転負けしたが、和気あいあいのムードの中、両チームの好プレーが随所に見られた。


    宇治山田と友好の架け橋
    OB親睦試合盛り上がる
                                                                        神戸新聞掲載記事はこちら(9/5)
                                                                        懇親交流会の写真はこちら(9/4)
                                                                        交流試合の写真はこちら(9/5)
        宇治山田高の(幹事)世古口氏提供・交流試合・懇親会の写真はこちら(11/15)

宇治山田OB 0 0 0   0 0 3   3 0 0   6
兵 庫 OB 0 2 1   0 0 0   0 0 1   4
 
  【宇治山田】    
E 1       5   1   1
F         2   0   0
8         2   1   0
G 7       5   2   0
A         4   2   2
D         2   0   0
H         1   0   0
4         2   0   0
B 9   西     2   1   2
9         0   0   0
C 56       4   0   0
H         2   0   0
3       西   1   0   0
3         1   0   0
@       0   0   0
1     西     1   0   0
1         1   0   0
1 5     2   1   0
            37   8   5
                       
  【兵    庫】    
D H       1   0   0
H 3       1   0   0
3         1   0   0
3         1   1   0
D 8       5   2   1
G 1       3   1   0
H         4   1   1
E         4   2   0
B 15       4   0   0
F         4   0   0
C         3   1   1
A         4   2   1
            35   10   4
                       
▽三塁打 西村、谷口
▽二塁打 有馬、伊藤大、加藤、牧村
 

観戦記 【元デイリースポーツ記者 武陽野球倶楽部 47陽会 浜田 直人】

 OB野球の醍醐味がいきなり披露された。兵庫の先発は71歳の太田。それを知って宇治山田の74歳伊藤進が「1回でいいから、ぼくに投げさせてくれ」と先発を申し出た。チームで最年長者同士の興味津々の投げ合いが始まった。

 太田は還暦野球、古希野球の常連。予定の2回を無安打で切り抜けた。変化球の制球力が抜群。「調子は悪くなかったよ。投げていてとても気持ちがよかった」と元プロ野球投手(阪神、阪急)は白い歯をのぞかせた。

 一方、伊藤進は「マウンドに立つのは10年ぶりくらいかなあ」といいながらも好投。1回、四球の走者を一人出しただけで大役を果たした。「久しぶりに楽しかった」と、こちらも満足顔だ。
 
  試合が動いたのは2回だった。兵庫は久米の中前打を足場に増田、牧村の適時打で2点を先制。3回にも中越え二塁打の有馬を、米田、三浦の連打で還した。

 3回からマウンドを受け継いだ27歳の田村は、若さを武器に力投した。5回までノーヒット。スピードボールを中心に押し、宇治山田に凡打の山を築かせた。ここまでは完全に兵庫ペースだ。

 田村に悪夢が待ち受けていたのは6回。一死から奥田に右前にポトリと落ちる安打を許したのがきっかけだった。続く谷口の二ゴロを野手が二塁に悪送球。松原に四球を与えて満塁となったあと、再びミスが出た。

 代打小林は三ゴロ。本封で二死となったが、捕手が一塁に悪送球し1点を献上すると、続く西村に左越え三塁打され、アッという間に同点に追いつかれた。「出だしはよかったですが、久しぶりのマウンドでバテました」と悔やむ田村は7回にも4長短打を浴びて3失点。

 頼みの田村が打たれてはどうしようもない。逆転された兵庫は9回、牧村の二塁打、武蔵の左前打などで1点を返し、意地を見せた。勝OB会長は「勝ち負けより、こういう親睦試合ができたのが大変有意義だった」としめくくった。
 
◎…現役組の協力が試合を盛り上げたのは確かだ。審判、場内放送、グラウンド整備…。主審を務めたのは1年生の品山。「練習試合などで審判の経験はありますが、今日はいろいろと貴重な勉強をさせてもらいました」という品山に中井監督が「上手やったぞ」と合格点。場内放送を担当した2年生の佐竹マネジャー(女子)は「OBの皆さんを前にちょっと緊張しましたが、いい経験をさせていただきました」とホッとした表情だった。

コメント集

秋山(82歳=始球式を担当して)「ボールを投げたのは50年ぶりかな」

田畑宇治山田OB会会長「兵庫、宇治山田両校の伝統を顧みることができてよかった。2015年には、ぜひ甲子園でOB野球大会を開きたいと思っている」

武蔵(最終回に左前打)「センバツ(昭和41年)では最後のバッターになった。今日はヒットが打ててうれしい」
 

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