大正14年(13陽会)1925年

NO3

《武 陽》
◎對三菱職工學校戰 大正14年6月6日(土)神戸二中
 六月六日午後四時より本校々庭に於て對三菱職工學校戰を行ふ。橋本(球)菅野(壘)の審判の下に二中先攻に始む七回ゲームにて六對二に勝つ。
(酒井、田中兩君缺席の為澤野、上山兩君の堅實なバッテリーにて仕合す。)

  神戸二中 6−2 三菱職工學校
 (7回ゲーム)
 〔二 中〕       〔三 菱〕
 6 西 村       5 村 中
 3 眞 鍋       8 田 島
 7 中 野       2 川 吉
 8 尾 西       6 明 蟲
 4 橋 爪       1 熊 本
 9 吉 本       7 新 谷
 5 森 本       9 小 川
 2 澤 野       3 大 前
 1 上 山       4 田 中

 打得安犠盗三四失残   打得安犠盗三四失残
       死           死
 數點打打壘振球策壘   數點打打壘振球策壘
 2968046436   24220011344

 △本壘打=明蟲 △三壘打=中野 △二壘打=西村、橋爪 △逸球=吉川、澤野
 △試合時間=1時間20分

《武 陽》
◎對高工戰
 大正14年6月11日(木)神戸二中
 六月十一日午後三時五十分より本校々庭に於て對神戸高工戰を行ふ。澤村(球)植田(壘)兩氏審判の下に高工先攻にて戰端を開く。日没のため七回ゲームにて十對一にて
 敗らる。

[二中]第五回、田中三振後中野遊匍失に生き二盗せんと捕手の高投に直し三進し、中堅の暴投に生還せしのみ。

[高工]第一回、中西遊撃暴投に二進し石田中前安打し盗壘して二三壘に據る、堀投飛後上坂三匍に中西生還し、黒山の遊撃内野安打に石田生還す。
第三回、堀遊匍失に生き上阪四球を得、黒山左飛後長部の左中間の二壘打に堀、上阪生還し石場遊匍後長部ホームスティールに成功す、萩原四球に送り出されて三盗し捕手逸球に生還す。
第五回、田口三遊間安打に出で長部遊匍失、石場の遊撃をぬく安打に滿壘となる。萩原四球に田口押出さる、佐村一匍に長部生還し、中西の左翼左をぬく二壘打に石場、萩原共に生還し計十点を得。
 二中此の日振はず遂に十對一のスコーアにて惨敗す、時に五時四十分。

 神戸高工 204 040 0=10
 神戸二中 000 010 0=1


       打得安犠三盗四失
 〔二 中〕       死
       數點打打振壘球策
 7 中 野 41200300
 4 西 村 20120112
 6 酒 井 40000003
 8 尾 西 20000110
 1 橋 爪 30000000
 9 吉 本 10000000
 5 藤 本 30000120
 3 眞 鍋 30000001
 2 田 中 30002000
       251322646

       打得安犠三盗四失
 〔高 工〕       死
       數點打打振壘球策
 5 中 西 41100110
 6 石 田 51101001
 2  堀  51100000
 8 上 阪 21000031
 4 黒 山 20100001
 4 田 口 21100100
 9 長 部 32201010
 3 石 場 41100102
 7 萩 原 22000020
 1 佐 村 30200010
       32101002385

《武 陽》
◎對關西中學部戰
 大正14年6月16日(火)關西學院
 六月十六日午後四時三十五分より關西學院校庭に於て對關西普通部戰を行ふ、
 三輪(球)水庭(壘)兩氏審判の下に關西先攻にて始む、三A對二にて接戰の後吾が
 軍勝つ。

第一回。關西=三者三振に倒る。△二中凡退。(兩軍○)
第二回。關西=二死後三者四球にて滿壘となる、堀江凡打のため危く危機を脱す。△二中=尾西一二間に安打し橋爪の犠打に二進し吉本遊匍後森本の二壘越直球安打に尾西生還す。眞鍋四球、田中二壘凡打に終る。(二中一、關西○)
第三回。關西=一死後渡邊中前安打に出でしも溝江遊撃ゴロに封殺され岡田四球、阿邊の三遊間安打に滿壘となるも淺井三邪飛に點をなさしめず。
△二中=尾西の中前安打ありしのみ。(兩軍○)
第四回。關西=一死後滿壘となりしも渡邊、溝江凡退す。
△二中無為。(兩軍○)
第五回。兩軍無為。(兩軍○)
第六回。兩軍凡退す。(兩軍○)
第七回。兩軍無為。(兩軍○)
第八回。關西=一死後石橋遊撃ゴロ一壘ハンブルして二進し、二死後横溝四球、渡邊の右翼左を抜く二壘打に二者生還す。二中凡退。(二中○、關西二)
第九回。關西凡退。
△二中=一點をリードされ必死の勢にて最後の攻撃に移る。森本遊撃内野安打に出で眞鍋三振後不死に盗壘にて二者二三壘による。田中中飛犠打に森本生還し、中野投手バントして眞鍋生還す。(二中二、關西○)時に六時五十分なり。
三對二にて吾軍勝つ。

 關學普通部 000 000 020=2
  神戸二中 010 000 002=3


       打得安盗犠三四失残
 〔關 西〕       死
       數點打壘打振球策壘
 6 横 溝 210002311
 4 渡 邊 502002011
 3 横 江 500001012
 2 岡 田 400000111
 1 阿 邊 401101132
 9 淺 井 300000202
 8  菅  200000202
 7 石 橋 210000202
 5 堀 江 400001000
       312310711713

       打得安犠盗三四失残
 〔二 中〕       死
       數點打打壘振球策壘
 7 中 野 401000002
 4 西 村 300101001
 6 酒 井 400001001
 8 尾 西 412000000
 1 橋 爪 300100001
 9 吉 本 400000002
 5 森 本 412001000
 3 眞 鍋 310000111
 2 田 中 200100100
       3135303218

◎對三中戰 大正14年6月23日(火)神戸二中
 六月二十三日午後四時二十五分より本校々庭に於て第一回對三中戰を行ふ、猿渡(球)石場(壘)兩氏審判の下に三中先攻に開始す、七A對六接戰後勝つ。

 神戸三中 010 000 401=6
 神戸二中 001 600 00A=7


       打得安犠盗三四失残
 〔三 中〕       死
       數點打打壘振球策壘
 7 山 口 310000210
 8 宮 本 510001001
 6 大 塚 523000002
 5 西 本 511001012
 4 宿 野 411003111
 3 山 根 502001002
 1 石 川 400001000
 9 山 崎 200002200
 2 角 田 400000010
       3767009548

       打得安犠盗三四失残
 〔二 中〕       死
       數點打打壘振球策壘
 7 中 野 412000110
 4 西 村 512010021
 6 酒 井 410000100
 8 尾 西 402000001
 1 橋 爪 301010101
 3 眞 鍋 411000002
 2 田 中 411001010
 9 吉 本 310000101
 5 森 本 210011212
       3378032658

 △本壘打=大塚 △三壘打=尾西、大塚 △二壘打=山根2 △逸球=田中、角田
 △試合時間=二時間十分