昭和39年(52陽会)1964年

NO1

[対県神戸高野球定期戦]
昭和39年5月21日(木)神戸市民球場
 県神戸 011 000 000=2
 県兵庫 112 020 10X=7


〔評〕県兵庫が好調な滑り出しを見せた。1回奥田が二塁打、敵失が続いて簡単に1点先取。県神戸はすぐさま敵失と大月の三遊間適時打で同点に。3回を終わって県兵庫が4−2とリード、しかし、試合は接戦模様。

 勝敗を分けたのは守備力。5回県兵庫が県神戸の守りの乱れに乗じて2点を加え4点差、これで両チームの明暗ははっきり分かれてしまった。県神戸は4回以後追加点が奪えず、対する県兵庫は県神戸・田富投手を攻めて7回にも1点を入れ勝利を決定づけた。

〈神戸新聞〉
【第46回全国野球選手権大会兵庫予選】
昭和39年7月24日(金)西 宮
▽2回戦
 須 磨 000 101 0=2
 県兵庫 300 132 X=9

    (7回コールドゲーム)

 (須 磨) 打安点    (県兵庫) 打安点
 C 野 吹 300    G 森 下 310
 G 前 田 310    D 保 坂 300
 E 中 井 300    F 宮 長 431
 @3 割田 200    B 奥 田 312
 A 延 原 200    E 片 山 433
 B1 丹羽 321    A  幤  201
 F 柳 川 321    C 島 田 310
 D 安 尾 300    @ 中 野 310
 H 小 西 200    1  勝  000
 H 枝 信 100    H 川 崎 310
     計 2552        計 28117

 (須磨)630105
     振球犠盗併残
 (県兵)222005

 ▽三塁打=片山2、丹羽 ▽二塁打=島田、宮長 ▽失策=須磨3(野吹、前田、中 
  井)県兵庫1(保坂) ▽試合時間=1時間52分

〔評〕県兵庫が打力で上回って快勝したが、とくに五番片山の巧打が光った。一回三遊間安打の宮長、四球の保坂を一、二塁において1−1後の外角球を流し打って右中間三塁打、自らも野手の中継悪投でかえった。

 四回は左中間へ三塁打して幤の左犠飛で生還。五回にも右前打して7点目をたたき出した。須磨の割田投手が球威不足だったこともあるが、左右に打ち分けたあたり見事だった。

 須磨は四回柳川の内野安打、六回は丹羽の右中間三塁打で各1点をあげた。しかし投手陣の弱体が致命傷となり、六回から救援の丹羽までも打たれて意外の大敗となった。

昭和39年7月27日(月)西宮球場
▽3回戦
 市川商 030 002 020=7
 県兵庫 500 020 001=8


 (市川商) 打安点    (県兵庫) 打安点
 A 綾 部 400    G 森 下 300
 C 長 井 410    D 保 坂 310
 F  西  400    F 宮 長 423
 B1 熊谷 411    B 奥 田 300
 @3 三木 201    E 片 山 534
 E 藤 原 300    A  幤  301
 G 塩 崎 313    C 島 田 210
 D 矢 内 410    @ 大 野 200
 H  畑  200    H 十 河 100
 9 魚 住 110    1  勝  100
              H 川 崎 410
     計 3155        計 3188

 (市川)490216
     振球犠盗併残
 (県兵)6100507

 ▽本塁打=塩崎 ▽三塁打=片山、熊谷 ▽二塁打=宮長、片山 ▽失策=市川商1
 (矢内)県兵庫2(幤、島田)▽試合時間=2時間27分

〔評〕薄氷を踏むような兵庫の勝利だった。立ち上がり2四球と宮長、片山の適時打などで5点をあげ、先発三木をKOしたときは楽勝を思わせたが、二回以後じりじり追い上げる市川商の粘りに浮き足立っていいところがなかった。

 市川商は二回塩崎の左前イレギュラー3ラン。六回熊谷の三塁打などで追いかけ、八回、県兵庫の二番手勝の制球難と、島田、幤の連失に乗じて労せずしてタイとした。

 県兵庫は九回一死から奥田が歩き、片山がフルカウントから真ん中高めの好球を右中間にサヨナラ二塁打したが、なんといっても投手力が弱い。勝 つには勝ったが、ほめられた試合運びとはいえない。